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大学院生の就職活動シリーズ③研究内容と志望動機の“つなぎ方”を考える

  • atsukokurumada
  • 9月13日
  • 読了時間: 4分

こんにちは。LeCiel厚子です。


「この研究は、誰のために、何のためにあるのか?」

学生さんとの対話の中で、そんな問いが浮かび上がることがあります。

研究内容と志望動機をつなぐには、企業が求めている人物像とマッチするかを意識することが大切です。

今回のシリーズでは、大学院生が抱える「研究と仕事のつながり」に焦点を当てて、共に考えていきます。


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➢研究内容と志望動機の“つなぎ方”とは?

まず前提として、企業が院生に求めているのは、単なる専門知識だけではありません。

それ以上に、「研究を通じてどんな力を培ったか」「その力をどう社会に活かしたいか」という思考のプロセスと応用力です。

つまり、研究内容は“素材”であり、志望動機は“その素材をどう料理するか”という表現の場なのです。


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➢志望動機と研究内容をつなげるための3つのステップ


まずは自分の研究内容をただ説明するのではなく、企業が求めている人物像とどうマッチするかを意識することが大切です。

そのためには、以下の3つのステップを踏んでみましょう。

やり方は、全体像が見えるようにA4サイズの紙かノートに書くことをお勧めします。


✍ステップ1:研究の「専門性」と「汎用性」を言語化する

 ☞自分の研究を「専門性」と「汎用性」に分解して考えます


専門性: どのような分野の知識やスキルを習得したか。

例:〇〇分野における理論的知識、△△の実験手法、プログラミング言語など。


汎用性: 研究を通じてどのようなスキルが身についたか。これは、どの業界・職種でも活かせる能力です。

例:課題設定能力、論理的思考力、データ分析力、計画遂行力、粘り強さ、コミュニケーション能力など。


🍀特に重要なのは、専門的な知識だけでなく、汎用的なスキルを具体的に言語化することです。


✍ステップ2:企業の事業内容や仕事内容を深く理解する

 ☞次に、志望する企業がどのような事業を展開し、その職種でどのような仕事をするのかを徹底的に調べます。

企業の採用サイト、IR情報、中期経営計画、社員インタビュー記事などを活用しましょう。

その上で、自分が志望する職種で求められているスキルや人物像を明確にします。

例えば、志望する職種が「(新しい技術を開発する)研究職」であれば、『未知の課題に粘り強く取り組む力』や『新しい視点を見つける力』が求められるかもしれません。


✍ステップ3:研究の「汎用性」と企業の「求める人物像」を結びつける

 ☞最後に、ステップ1で言語化した自分の「汎用性」のあるスキルと、ステップ2で理解した企業の「求める人物像」を重ね合わせます。


例えば、以下のように考えてみましょう。


【自分の強み】 『複雑なデータを整理し、法則性を見つけ出す能力』

【企業が求める人物像】 「市場の動向を分析し、新たな事業戦略を立てられる人材」


この2つを結びつけて、「研究で培ったデータ分析能力を活かし、御社の市場分析に貢献したい」といった形でアピールすることができます。

このプロセスこそが、説得力のある志望動機につながります。


上記3ステップの補足として...


✔ 研究内容と職種が“直接つながらなくてもいい”

たとえば、理系院生が営業職を志望する場合でも、

研究で培った「課題設定能力」、「論理的思考力」、「データ分析力」は十分に活かせます。

企業は「専門性の一致」よりも、「思考の質」や「姿勢の再現性」を見ています。


✔ 研究は“問い”であり“姿勢”である

「なぜそのテーマを選んだのか?」

「どんな困難をどう乗り越えたか?」

「その経験から何を学んだか?」

これらの問いに向き合うことで、志望動機は“自分らしさ”を帯びてきます。


✔ 志望動機は“社会との接点”で語る

「この力を使って、誰のために、どんな価値を生み出したいか?」という視点があると、企業側も「この人はうちで活躍できそう」と感じやすくなります。


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➢つなぎ方実践ワーク

これまで整理してきた研究のテーマや得た力を、いよいよ志望動機につなげていくステップです。

以下の実践ワークを通じて、自分の言葉で“つながり”を見つけてみましょう。


【STEP1】研究テーマを一言で表すと?

→ 例:「(経済学)特定の市場の構造分析、金融政策の評価」

「(情報科学)AIの特定のアルゴリズム改善、サイバーセキュリティ技術の進化」


【STEP2】研究で得た力は?

→ 専門知識/論理的思考/粘り強さ/課題発見力/データ分析力/協働力 など


【STEP3】その力は社会のどんな課題に役立つ?

→ 情報/教育/環境/地域活性/ビジネス課題 など


【STEP4】志望職種でその力をどう活かせる?

→ 企画職/技術職/営業職/コンサル職/研究職 など


【STEP5】企業に伝えるとしたら、どんな言葉になる?

→ 「私は○○の研究を通じて△△力を培いました。この力を□□の職種で活かし、××に貢献したいと考えています。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


いかがでしたか?

研究と志望動機をつなぐことは、自分の歩みを社会へ届けることでもあります。

迷いながらでも、自分の言葉でつなげていくプロセスが、きっと未来の納得につながっていくと信じています。


大学院生の就職活動シリーズを3回に渡ってお届けしました。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 
 
 

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